はじめに


 新幹線鉄道は、高速交通体系の確立と国土の均衡ある発展、また、産業、経済、文化等の振興を図り、魅力ある地域づくりのためにも、極めて重要な基幹施設であります。
 整備新幹線は、北海道新幹線(新青森〜札幌)、東北新幹線(盛岡〜新青森)、北陸新幹線(東京〜大阪)、九州新幹線鹿児島ルート(福岡〜西鹿児島)、九州新幹線長崎ルート(福岡〜長崎)の五線がありますが、この整備五線の中で、北海道新幹線は、唯一ルート公表もされていない路線であります。
 このような中にありまして、昨年12月、政府・与党合意の下、「新しい基本スキーム」が策定され、この「基本スキーム」において、北海道新幹線の取扱いが初めて明記されましたことは、大きな前進であり、これまでの運動の成果であったと考えております。

 いま、北海道は、東京以北最大の都市である札幌を抱え、年間約1,400万人の方々が札幌を中心とした道央圏と道外を行き来(一日当たりに置き換えると約4万人)しておりますが、大半を航空機に依存している状況にあります。
 このため、冬期間や悪天候時における航空機の欠航、年末年始などの繁忙期に座席が確保できないこと、災害発生時における輸送の確保の問題など、様々な課題を抱えており、これらの課題の解決のためにも、また、21世紀を間近に控え、北のゲートウェイとしての地理的条件を生かした社会づくり、安全で良質な食糧の供給基地など、今後北海道が果たしていかなければならない役割を考えても、安全性、定時性、そして大量輸送が可能な新幹線は、なくてはならない重要な施設であると考えております。

 整備新幹線の取扱いにつきましては、今後、政府・与党からなる検討委員会において、収支採算性など所要の要件を総合的に勘案して優先順位などが決定されることになりますことから、当期成会といたしましても、交通計画の専門家であります北海道大学工学部の佐藤馨一教授のご指導とご協力をいただきながら、独自に、北海道新幹線が開業した場合の需要予測と収支採算性について検討して参りました。
 その結果、北海道新幹線が開業した場合、開業前に比べ、大幅に旅客収入が増加し、十分収支採算性は見込めるという方向が示されました。
 この度、その概要を取りまとめましたので、ご一読いただき、「北の大地に新幹線」が一日も早く実現できますよう、ご理解とご支援を賜われば幸いに存じます。

    平成9年7月
北海道新幹線建設促進期成会会長          
  北海道知事 堀   達 也   




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