1.はじめに
(2)日本におけるサマータイム
(3)世界におけるサマータイムの実施状況
OECD加盟国30カ国中27カ国が実施。未実施国は日本、韓国、アイスランドと少数派である。 ![]() 2.北海道サマータイムの導入によって生じる効果
レジャーおよび観光産業に対する個人消費の増加は871億円(1時間の場合484億円)、経済波及効果は1,165億円(同648億円)となる。 (個人消費の増加は、北海道のGDP比で約0.4%に相当) @レジャー産業(活動時間増加)
日常の生活時間を「必需行動時間」(睡眠など)、「拘束行動時間」(仕事など)、「自由行動時間」の3パターンに分類し、生活時間が2時間前倒しになる事により生じた、「自由行動時間」内の日照時間2時間に着目した。 これによって、「テレビ」など主に室内の自由時間が、屋外の「レジャー活動」などに振り替ることにより、新たな消費行動が誘発されると考えた。 A観光産業(道外観光客の増加)
北海道サマータイムの導入で生じる様々な効果によって、北海道の関心や魅力が高まり、観光の面でも経済効果が期待できる。 (2)交通安全確保・防犯効果 @アメリカでは、サマータイム(daylight saving time)実施により、交通事故の負傷者が2,000人減少し、2,800万ドル(33.6億円:120円/$)の事故コスト負担が節約できたとの報告がある。 A北海道における犯罪と交通事故の発生時間帯は、朝より夕方に集中している。交通事故は朝夕の通勤に集中し、刑法犯は夕方と深夜に集中している。この点に関しては、更なる調査により日照との関係を分析できる可能性が残っている。 (3)省エネ効果
これをもとに北海道における概算(2時間計算)を行うと、原油換算で年間4万kl(GDP比4%)、約20.8億円(52円/l換算)が節約となる。道民1世帯あたりでは、830円となる。 <但し北海道の気候等の特殊事情は考慮していない> (4)北海道PR効果 札幌証券取引所が世界で一番早く開くことなり、北海道をPRできる。 また、「構造改革特区」との組み合わせにより、更に効果を大きくすることも考えられる。 (5)教育・意識効果 @教育の効果
少なくとも年2回、生徒と一緒にサマータイムの意義や環境問題について考える機会がある。環境教育への独特な取り組みによって北海道をPRでき、注目される可能性がある。
(6)少子化対策 少子化対策として、子育てと仕事が両立できる環境づくりが重要である。結婚生活で楽しめる時間をつくるためには、長時間労働や有給休暇が取得できないような働き方も改められる必要がある。その一つの方策として、明るい自由行動時間を増やすサマータイム制度が、仕事優先の価値観を変えるという意味で期待されている。
システム変更の費用は、「地球環境と夏時間を考える国民会議」(H11.5.13)の資料から試算すると、北海道では導入時に41.2億円となる(本道GDP全国比4%で計算、ハードウェア改修費24.4億円、ソフトウェア改修費16.8億円)。この点については、実施国を調査するなど、コスト面などに研究余地がある。 (2)その他サマータイム導入に向けて対処すべき問題
4.結論
サマータイム導入の選択基準として、全ての分野について、ベネフィット又はコストを量的に算出することには限界があり、また問題点の完全解決にも課題が残る。しかし、北海道を活性化するために経済効果を追求することは重要であり、また地球環境について考える機会や、ライフスタイルの変革を真剣に追求することにおいても、導入する意義が十分に認められる。 北海道サマータイムは、これを新たなビジネスに活用したり、北海道人の気質において楽しんだり、または様々なアイディアが出されることによって、新たな北海道の魅力を創造できる可能性がある。 (調査協力:北洋銀行 調査課) サマータイム2時間実施による、レジャー活動時間の変化の予測
![]() 活動時間の内訳 ![]() (注) 時間量の合計は24時間に一致せず。同一時間帯に行われる複数の行動は、それぞれ独立行動として集計 |