◎栗林(りつりん)公園(池泉回遊式大名庭園:香川県)
百年をかけて完成した一歩一景の名園
JR高松駅の南2km、紫雲山を借景に池と築山を巧みに配した名園は,、“一歩一景”といわれ、変化に富んだ趣ある情景が繰り広げられる。季節や時間、空模様によっても折々の表情をみせ、何度行っても飽きるということがない天下の名園です。
緑濃い紫雲山を背景に6つの池と13の築山が一幅の日本画そのままの風情を織りなす栗林公園は、高松藩12万石が残した最高傑作です。約370年前、高松藩主・生駒高俊公が別邸を築いたことに始まり、その後、松平頼重公が本格的な造園に着手、5代・松平頼恭公の代に至る約100年の歳月にわたり、歴代藩主が手塩にかけて完成させた天下の名園。75万平方mの広大な園内は、小堀遠州流といわれる純日本風の池泉回遊式庭園・南庭と明治時代の庭園の雰囲気を宿す北庭に分かれ、その完成された美しさは水戸の偕楽園、金沢の兼六園、岡山の後楽園をしのぐとの誉れ高く、昭和28年,特別名勝の指定を受けています。