Story物語・イントロダクション

物語
1845年、武四郎は蝦夷地に渡り、初めて見る広大な原野、美しい峰、森と海の恵みに感動し、克明に記録をとりながら歩いた。
とりわけアイヌの知恵と誇り高い生き方に強く惹かれるが、和人による過酷な支配に心を痛めていた。
「俺には書くことしか出来ない」と、松前藩の侍に妨害をされつつも、膨大な記録をとり、本と地図に書き上げた。そのおかげで役人となり幕府の調査に加わると、武四郎はアイヌと人が対等に生きる道を探り始める。極寒の旅の途中、病に倒れてしまった時、助けてくれたアイヌの娘の願いを叶えてあげようと決意をするが… 武四郎の思いは、幕末から明治へ
時代の激流に飲み込まれてしまうのか!?

イントロダクション 松浦武四郎とは?
その① … 幕末の探検家であり、ルポライター
松浦武四郎は16歳、故郷の伊勢国から江戸への一人旅をきっかけに諸国を巡り、自らが見て聞いたことを記録。多くの資料を残しました。28歳には当時「蝦夷地」と呼ばれていた北海道の調査を始め、アイヌの協力を得て、6度に亘る探査を行っています。
その② … 北海道の名付け親
松浦武四郎は明治政府に対し、蝦夷地に代わる新たな名称として、「北海道」のもととなった「北加伊道」を含む6案を提案しました。「カイ」はアイヌ語で「この地に生まれた者」という意味です。
