先輩芸妓インタビュー

こと代

こと代

  • 芸妓になろうと思ったきっかけは何ですか?

    ずっとお稽古ごとに興味がありました。
    また、海外留学中に日本のことを聞かれた際、自分の国の文化について
    よく知らないことに気がつき、もっと勉強したいと思ったことがきっかけです。

  • 養成支援期間中の生活はどうでしたか?

    昼間はお稽古に夜はお座敷と、目まぐるしくとても忙しい毎日でしたが、
    短期間でたくさんのことをお勉強させていただけたので、
    濃い充実した時間でした。

  • 他の芸妓さんや指導者との関係は
    どんな感じですか?

    札幌は芸者衆の人数が少ないこともあり、本当の家族のような関係性です。
    時には厳しく、時には優しく!ご指導いただいております。

小梅

小 梅

  • 普段はどんな一日を過ごしていますか?

    お座敷がある日とない日で変わります。
    お座敷がある日は、朝に起床して身支度を整えた後、お稽古に向かいます。お稽古
    が終わると一度帰宅して食事をとり、夜に備えて再び身支度をします。その後、お座
    敷に出向き、お座敷が終わったあとは「さわ」に顔を出してから帰宅します。帰宅後
    は、かつらや衣装のお手入れをして、化粧を落としてから就寝します。
    お座敷がない日は、起床して身支度をしたあと、お稽古へ出かけます。お稽古の後
    には髪結いに行き、そのまま帰宅します。昼間はアイロン掛けをはじめとした衣装の管
    理や雑務をこなし、食事を済ませてから「さわ」へ出勤します。夜に帰宅すると、そ
    の日に着ていた着物を干し、化粧を落として就寝します。

  • 修行期間に、厳しかったことや、
    乗り越えたエピソードはありますか?

    大変だったことは沢山ありますし今も乗り越えている最中ですが、
    私がまだ半玉さんの頃にお舞台で踊らせていただくのに自分の実力が追いつかず苦し
    かった思い出があります。毎日夜中まで働いて、翌朝のお稽古にはお姐さん方より1
    時間早くお稽古場へ入っていました。あの時の努力と根性はすべて今に繋がっている
    と感じます。

  • さっぽろ名妓連の雰囲気や人間関係について
    教えてください。

    厳しくもあたたかい花街らしい花街と感じております。
    その厳しさは芸者を守るためのものですので、怒られても怖いと感じたことはありません。
    お母さん、お姐さん方はとても親身になってくださります。
    お着物や小物をお譲りくださったりと日々お世話になっております。
    お辞めになった大きいお姐さん方もいつも気にかけてくださります。
    その佇まい、気概には頭が上がりません。

ふみ代

ふみ代

  • 芸妓として働く中で、やりがいや魅力を
    感じるのはどんな時ですか?

    常に日本の文化に触れた生活を送れる毎日や、自然と美しい所作が身に付いて
    いく所でしょうか。髪を結って着物を着ての生活や、生のお三味線の音でお稽古
    をつけていただりと師匠のお稽古三昧な毎日も他ではできない魅力だと思います。

  • 初心者からでもやっていけると感じましたか?

    はい。入門した日からおかあさん(澤田師匠)をはじめとして、お姉さん方から
    手厚いサポートをしていだだきました。
    日本舞踊、お三味線は全く経験がありませんでしたが、お稽古事も手順を何度
    も繰り返していただけます。日常生活においても礼儀作法や着物の着付けなども
    見ていただけました

  • さっぽろ名妓連の雰囲気や人間関係について
    教えてください。

    人数は11名と少ない札幌ですが20代から80代まで在籍しており、ほのぼのとし
    ていてあたたかい環境だとおもいます。
    わからないことや困ったことがあればいつでも手を差し伸べてくれるお姉さんがそば
    にいてくださいます。