12/16 全天候型札幌競馬場建設に関する要望について
  • 提案委員会・部会【道州制検討特別委員会】
  • 要望先【日本中央競馬会】

日本中央競馬会(JRA)所有の札幌競馬場は、現在、中央競馬並びにホッカイドウ競馬で使用されており、毎年夏のJRA「北海道シリーズ」の後半戦として8~9月に2開催、4~6月のホッカイドウ競馬6開催が実施されており、春から初秋にかけての札幌におけるビッグイベントとして定着しております。

その一方、昭和33年に建設された、現 札幌競馬場は、老朽化が進み、大規模改装又は、建て替えの時期を迎えつつあります。同競馬場は、都心部に隣接する立地状況から敷地が手狭で駐車場が少なく、さらに最寄り駅に直結する交通アクセスがないなど道外競馬場と比べ施設整備で遅れをとっており、これが市民の競馬離れを招く一因ともなっております。道外のJRA8競馬場(福島、新潟、中山(千葉)、東京、中京、京都、阪神、小倉)は、それぞれ大規模改修工事を終えつつあり、コース・スタンド・周辺環境・交通アクセスなど、大幅な改善がなされ、家族連れやカップルなど幅広いファン層の獲得に寄与しております。

他方、北海道は日高地方を中心に一大軽種馬産地を形成しており、全国の競走馬の8割以上を生産致しております。中央競馬は設立の目的として、「競馬の健全な発展を図って馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与すること」を掲げており、本道においてはJRAと一体となった「競馬文化」の振興・発展に努めて参りました。しかし近年は、景気の低迷やレジャーの多様化などの影響から中央競馬及び地方競馬の売上が低迷し、これにより軽種馬生産高もバブル期の3分の1に激減しており、優秀な国産馬の供給にも深刻な影響が出かねない状況となっております。

かかる状況を踏まえ、本道における競馬の一層の発展と軽種馬産地の振興のため、札幌競馬場を羊ケ丘の北海道農業研究センター敷地の一部に移転し、『全天候型札幌競馬場』の建設を提言するものであります。本競馬場は、開催日数と集客確保のためコース上に屋根を設置し、ナイターや冬期開催が可能なものとします。また、スタジアム周辺に公園を併設し、大人から子供まで、あらゆる年齢層が花見や散策などを気軽に楽しめる施設とします。世界に類を見ない屋内サッカー・野球場と屋根付き競馬場を擁する『ツイン・スタジアム』の誕生は、街づくりと一体化したテーマ性のある地域個性の創出や環境配慮の観点からも効果が絶大であり、官民一体となったこのような取組みは、地域振興の先行的な事例として注目を集めるものであります。

『全天候型札幌競馬場』の建設について、何卒ご理解を賜りますよう、ここに謹んで要望申し上げます。

このページに関するお問い合わせ先

札幌商工会議所 総合企画部 企画課 電話:011-231-1360 FAX:011-231-1078